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資産運用を考慮した家賃シミュレーションについて

10/2/2021, 1:50:07 PM

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今回は、家賃シミュレーションの上級編として、資産運用を加味したシミュレーション方法の紹介をします。

近年では、NISA や確定拠出年金など、資産運用に関する話題をよく目にするようになってきました。
また、預金金利が低迷している中、株などの金融資産に投資をすることで資産を増やそうと考えている方も多いのではないでしょうか。
このように資産運用をしている場合、例えば持ち家を購入する場合の頭金や諸費用などの大きな金額を支払うことに抵抗があるという方もいると思います。
これは、支払った金額をもし運用していれば運用益を得ることができたのに、という機会損失を考えてしまうからです。
このように、資産運用している場合は、家賃換算をする際に運用益を考慮することでより正確にシミュレーションを行うことができます。
「持ち家 vs 賃貸シミュレーター」では、年間の想定運用利回りを設定することができ、資産運用を考慮したシミュレーションが可能になっています。
本記事では、

  1. 運用利回りの設定方法
  2. 運用利回りが家賃換算月額に与える影響の例
  3. 運用利回りを考慮した計算がどのように行われるか


を紹介したいと思います。

運用利回りの設定方法

下記図のように物件設定の「オプション設定」に「運用利回り」という項目があります。
この項目はデフォルトでは 0% になっています。
この数値を変更することで、運用利回りを考慮したシミュレーションを行うことができます。

運用利回りが家賃換算月額に与える影響の例

次に、実際に運用利回りを設定した場合にシミュレーション結果にどのような影響があるのかを紹介します。
シミュレーション条件は下記のように設定しました。
運用利回りは 0%4%の二つを設定して比較してみます。


物件価格 5000万円
諸費用 250万円
頭金 0円
オーバーローン額 0円
ローン金利 0.4%
ローン年数 35年
月額維持費 3万円
比較する年数 10年
10年後の推定価格 4000万円
運用利回り 0% or 4%

運用利回りが 0% の場合


運用利回りが 0% のとき、家賃換算で 15 万円/月となりました。
これは、資産運用をせずに貯金をしている人にとって、この物件を購入した場合のシミュレーション結果となります。

運用利回りが 4% の場合


運用利回りを 4% にすると、家賃換算で 16 万円/月というシミュレーション結果となりました。
これは、資産を 4% で運用している人にとって、この物件を購入することで家賃 16 万円の賃貸に住んでいるのと同等の資産影響があることを意味します。

このように、資産運用利回り 4% を想定すると、資産運用しない場合に比べて家賃換算が +1 万円/月になることがわかります。
資産運用している人にとって、「持ち家を買うこと(=初期費用としてまとまった金額を支払うこと)」が資産運用していない人よりもマイナスの影響があるといえます。
そして、利回りを大きくすると、家賃換算月額はより高くなります。
このことから、高利回りで資産運用している人にとっては賃貸が有利になると言えます。


運用利回りを設定すると、上記のようなグラフが追加されます。このグラフは、運用利回りを変化させた時の家賃推移を表しています。
たとえば利回り 8% だと、家賃換算で 16.9 万円/月 となっていることがわかります。

運用利回りを考慮した計算がどのように行われるか

では、最後にどのように運用利回りを考慮したシミュレーションを行っているのかを簡単に紹介したいと思います。
本シミュレーターでは、まず居住費が 0 円である場合を考えます。
この居住費が 0 円である場合に対して、「持ち家を購入した場合」と「賃貸に住み続けた場合」のそれぞれに対して、いくらのコストがかかるかを計算します。
「持ち家を購入した場合」では、初年度に初期費用がかかり、その後は毎月の支払いを積み上げていきます。そして、N 年後の売却時に出た利益を差し引くことで、かかったコストを算出します。
「賃貸に住み続けた場合」では、N 年後まで毎月家賃支払いを積み上げていき、合計額をかかったコストとして算出します。
このようにして計算した両者のコストを比較し、入力した持ち家の条件と等しくなる家賃がいくらなのかを提示しています。

運用利回りを設定した場合は、上記のコスト算出の時に、「支払った金額を設定利回りで運用していた場合の金額」を計算し、それをかかったコストとします。
言い換えると、もしその購入をしなかった場合に浮く費用をすべて運用した場合の金額をコストとして計算します。
家賃の計算でも同様に毎月支払う家賃分を積立投資していた場合を計算しています。
このように算出されたコストを比較し、シミュレーション結果を提示しています。

まとめ

本記事では、運用利回りを考慮したシミュレーションの方法と、その計算方法を紹介しました。
近年は資産を金融商品や不動産などに運用している方も増えていると思います。
資産運用をしている場合としていない場合では、持ち家と賃貸の比較をする際のバランスが変化します。
これは、持ち家購入時には大きな初期費用が必要となるためです。
現金で初期費用を用意すると、本来その資産を運用していた場合の将来的な運用益が大きくなるためです。
持ち家と賃貸を比較する際は、想定している運用利回りを考慮することで、より正確なシミュレーションを行うことが可能になります。

今回は運用利回りとして 4% を設定しましたが、別の数値を入力した結果を見てみたい場合、ご自身の考える数値を入力してシミュレーションしていただくことができます。
「持ち家 vs 賃貸シミュレーター」を使えば、このようなシミュレーションが誰でも無料で可能です。
ご興味ありましたら、是非一度使ってみてください。

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